誰よりも出しゃばりで、ワンマンで、
偉そうで、態度がでかくて、金遣いも
荒くて、ふてぶてしい人がいます。
しかし、当の本人は、そのことに
自覚は、ありません。
自分では、物静かで、辛抱して、
慎ましく暮らしていると思って
います。
その人のことをここでは、Aさんと呼びます。
自分中心心理学では、顕在意識と無意識の
ギャップという言い方をしますが、Aさんは、
認識している自分としていない自分にかなり、
隔たりがあるようですね。
皆さんは、自分に対するイメージを
思い浮かべた時に、自分のことを
正確に評価することができますか?
「私は、思いやりのある人だ」
「俺は、相手を傷つけるようなことはしない」
いかがでしょうか。
Aさんの場合は、自分のことを過大評価
している側面があると思いました。
ですから、自分では、素晴らしいことを
言っているつもりでも、やっていることは、
支配だったり、コントロールだったりします。
Aさんは、いつも言います。
「あんな独裁者に支配されて、
あの国の人たちは、可哀想だ」
どこかで、似たような人がいましたね。
冒頭の部分を思い出してみてください。
お気づきになりましたか?
種を明かすと、これがAさんの
自己評価なのです。
「独裁者」と「あの国の人たち」は、
Aさん本人のことを表わしています。
しかし、Aさんは、顕在意識では、
「あの国の人たち」即ち、被害者の
自分しか、見えていないのです。
Aさんが変わるには、無意識にやっている
「独裁者」即ち、加害者の側面を持つ自分に
気づくしかないと思いました。
しかし、冒頭でもお伝えしましたが、
Aさん本人は、全くの無自覚です。
そこに気づいて欲しいのが今の私の願いです。
そのギャップを埋めた時に、Aさんは、
もっと、生きやすくなることでしょうね。
そのためには、自分中心の見方を
身につけることが必須です。
そして、それは、「自覚すること」と
同じ意味なのです。