自分中心レポート

自分中心心理学オールイズワン認定ライフ・デザイナー三竿史朗のブログです

哀れな権力者

今日は、哀れな権力者のお話です。

 

よろしくお願いいたします。

 

昔、ある所に、とある権力者が

住んでいました。

 

その権力者は、周りから、常に、

賞賛されることを求めていました。

 

しかし、やり方が間違っていました。

 

自分は、何にもしないで、人に

命令ばかりして、全部、自分の手足となって、

働けと要求していたのでした。

 

その権力者の元に生まれた末裔も

それが自分の知っている世界ですから、

長年、世界は、そういうものだと

思い込んでいました。

 

そんなある日、その末裔は、旅に出ました。

 

初めての一人旅です。

 

見るもの全てが新鮮に感じられました。

 

そして、そこで、出会った、ある人に、

こう尋ねられました。

 

「暑くは、ないですか?」

 

その末裔は、とても、驚きました。

 

なぜならば、今まで、権力者の元にいて、

そんな風に、気遣いをされたことが

なかったからです。

 

「はい、大丈夫です。ありがとうございます」

 

そう答えた末裔は、どこか、

嬉しそうにしていました。

 

その末裔にとっては、生まれて初めて、

自分を大事にしてもらった出来事でした。

 

そして、月日は、流れて、

旅から戻った、その末裔は、

再び、権力者の元にいました。

 

そして、こう思いました。

 

「この権力者は、今まで、とてつもなく、

大きな存在なのかと思っていたけれども、

それは、単に、自分のことを大きく見せて、

周りをこき使っているだけだった。

この人のことを見てあげることが

役目だと思っていたけれども、

それは、必要なかったんだ」

 

そう思うと、その権力者に目もくれずに、

自分の席へと座りました。

 

すると、どうでしょうか。

 

その末裔が一言発した時に、その権力者は、

何か言おうとしたのですが、大きく、

咳き込んだでは、ありませんか。

 

言葉にならないのです。

 

何も言えずに、大きく、

咳き込んだだけなのでした。

 

これが何を意味しているのか、

わかりますでしょうか。

 

それは、この権力者は、周りの人に、

命令していたのでは、なくて、

その人格自体が末裔に依存していたのでした。

 

その末裔は、ただ、自分に焦点を当てて、

席に座っただけだったのですけどね。

 

何も言えません。

 

声がかすれて、言葉になりません。

 

権力者は、その目の前の末裔がいたから、

権力者であれたのでした。

 

もしも、この末裔のように、

自分の責任で、行動するようになったら、

権力者は、いともたやすく、

崩れ去ってしまいます。

 

なぜならば、もう、相手に

依存できないからです。

 

これは、どこの世界においても通じる

法則では、ないでしょうかね。

 

もしも、あなたの周りに、このように、

権力を握って、振る舞っている人が

いたならば、少し、考えてみてください。

 

その権力者がそのように振る舞えたのは、

誰がそうさせていたのかと。

 

それに気づくだけでも、

そのような人との距離感に

微妙な変化が起きてきます。

 

そして、それは、初めは、

1㎜だけかもしれませんが、

現実が確実に、変わります。

 

それだけで、そこから、

ドミノ倒しのように、

現実が変わっていくのを

目撃していくことでしょうね。

 

皆様もできる所から、

行動してみてください。

 

それが互いの自立に繋がります。

 

今日は、そんな哀れな権力者のお話を

お伝えしました。